日出づる国の片隅で。

本の話から日常の話まで

おじいさんは山へ金儲けに

日本昔話を現代風にアレンジして経済とは何か、投資とは何かを示唆するストーリーに仕立てた一冊。昔話に登場するのは正直者の良いおじいさんと欲張りで悪いおじいさん、おばあさんと相場は決まっている。欲張りで悪いおじいさん・おばあさんは悲惨な結末を迎え、正直者のおじいさんはハッピーエンドを迎える。だが、いま経済的に成功するために重要なことは、正直に生きるか欲張りに生きるかではなく、いかにして無知から脱却するかだ。ってことみたい。

<「おじいさんは山へ金儲けに」 村上龍著 幻冬舎文庫