日出づる国の片隅で。

本の話から日常の話まで

悪税が日本を滅ぼす

いまの日本の格差社会を作りだしたのは、ここ十数年の税制による。本来、税金とは金持ちから多く取りそれを貧乏人に配分すべきものであった。それが今では貧乏人から税を取り、それを金持ちに配分するという仕組みになっている。社会保険料の値上げや扶養者控除の廃止、中小企業への増税などを進める一方で、大企業の法人税相続税、高額所得者の大幅減税などを断行してきたこの政治の方向は明らかにおかしいと思う。まさに悪税だ。それでもいま消費税の増税を叫ぶ政治家すらいる。おかしな国に憤りを通り越して、もうやってられない感いっぱいだ。 <「悪税が日本を滅ぼす」 大村大次郎著 新潮文庫