日出づる国の片隅で。

本の話から日常の話まで

「激安」のからくり

1000円以下のジーンズ、100円バーガー、1万円以下のスーツ、3万円のパソコン・・・などなど。今の世の中は激安商品ばかりだ。元々はスーパーマーケットの誕生、紳士服量販店の誕生、家電量販店の台頭、衣料品製造小売業の隆盛という歴史をたどってきたこの流れは今後も常に変化していくのだろう。既に都心の一等地に出店し始めた大手家電量販店は決して激安店ではなくなってきている。いまやネットショップのほうが断然安いからね。結局のところ、土地代と人件費、このふたつがこの国ではあまりに高コストだってこと。これを引き下げることはつまりそこで働く人たちの給料が下がるってこと。激安はうれしいが、なんだか複雑な問題でもある。 <「『激安』のからくり」 金子哲雄著 中公新書ラクレ