日出づる国の片隅で。

本の話から日常の話まで

検索バカ

何を隠そう、僕自身、検索バカになってると思う。インターネットで何かを調べたらすぐに回答が得られる。それで知的作業をしたと思い込んでしまっていたりする。自分で何も考えずに。そうした現象は決していいことではないと著者は警鐘を鳴らす。そして最近よく使われる「空気を読め」って言葉も。それを言われただけですべて悪者になってしまう。がために周りの意見に合わせて自我を出さなくなっているのではないか、と。

情報化社会は確かに生活を便利にしてくれた。しかし、その反動として人間らしさが失われつつあるのではないか、と。パソコンの前に座っている時間は確かに長い。ネットを介していることによって誰かと繋がっている気になっているのではないか。人間関係が希薄になってきているのではないか、と。僕自身こうしてこのブログ書いているのも、書くことによって誰か(このURL知っている人はそう多くはないけれど)、そのわずかな人達と繋がっていることができる気がするからこそ書き続けているんでしょうね。確かに。

パソコンも何もない空間で何もしない退屈な時間にこそ、人は考えるということをする。退屈は空想の発生装置なんである、と。

なんにもない場所でなんにもしない時間、過ごしに行こうかな、南の島へ。

<「検索バカ」藤原智美著 朝日新書