日出づる国の片隅で。

本の話から日常の話まで

昭和プロ野球を彩った「球場」物語

生まれてはじめて見たプロ野球は小学校5年生の時、大阪球場のオールスター戦だった。野球のやの字も知らないおばあちゃんに頼んでチケットを買ってきてもらい、そして連れて行ってもらった。試合開始前の夕暮れ時にたくさんの赤とんぼが飛んでいたのを覚えている。試合は確か福本豊選手が三振に倒れ、僕が応援するパリーグが負けてしまった。けれど僕はとても興奮していたと思う。初めて生でみたプロ野球に、そして燦然と煌びやかに輝いていた大阪スタヂアムに。あの日の思い出を振り返るように、おばあちゃんが亡くなってから一人で大阪球場プロ野球観戦に訪れたこともあった。

他にもよく行った西宮球場日生球場藤井寺球場も今はもうない。確かに狭かったけれど、今時主流のドーム球場よりは開放感があったよなあ。観戦した試合のほとんどがパリーグの試合ということもあって、観客席はガラガラだった。缶ビール飲みながら寝ころんで観戦したりもした。あの頃が懐かしいな。

懐かしいそんな球場たちの物語。歳とったんだなあ。。。

<「昭和プロ野球を彩った『球場』物語」 佐野正幸著 宝島SUGOI文庫>