競馬で儲けた所得に対して外れ馬券の購入費は経費として認められるかどうか、 という裁判で結果的に経費と認められる判決がでた。 元会社員は3年間で28億7000万円の馬券を購入し、30億1000万円の返戻金を受けていたという。 収支は1億4000万円の儲けだ。 ところが検察は馬券購入費のうち、外れ馬券購入費は経費と認めず、当たり馬券購入費のみを経費と認めた。 つまり所得金額は約29億円であり、追徴税額を約10億円としたのだが、これが覆ったわけだ。 検察の主張が通れば、これから競馬する人は激減するだろうから現実的な判決といえるのではないか。 しかし、ということは外れ馬券購入費が必要経費と認められるならば、 競馬で損した場合に赤字申告できるということになる。 会社員や自営業など通常所得を得ている人が競馬で負けた金額を所得から差し引いて税金が還付されるってこと。 理論的にはそうしないと辻褄が合わなくなるはずだが、そんなことをお上が許すはずがない。 おかしな話だ。
そもそもこの国では博打は禁止されているはずなのに存在する競馬、競輪、競艇、パチンコ。 お上に上納金（税金）さえ払えばそんな建前など一切無視して平気な現実が不可解にして不愉快だ。 売春は禁止しているはずなのに当たり前のように存在するソープランドや所謂ちょんの間。 陸海空軍その他の戦力は保持しないはずなのに存在する自衛隊と言う名の軍隊。 今のこの国にはあまりにも矛盾に満ちたご都合主義なことが多すぎると思う。 日本国を愛するが故にこの国を憂う、初夏の一日なのである。
