モンスター |
旅先でもないのに小説を読んだのは、 天気がいい日が続いて太陽の下が気持ち良かったから。 かつてバケモノ扱いされるほど醜い女だった主人公が 風俗で働き美容整形を重ね絶世の美貌を手に入れる。 そしてひとりの男への思いにかられ、地元の町へ帰っていく。 女性を外観で判断する男の価値観とセックスだけが目的の浅はかさは 読んでいて滑稽にすら思った。 が、女も美しい女性に対する憧憬や尊敬の気持ちも理解できる。 美しい女性は、ただそれだけで人生を得しているということも。 悲劇的ともいうべき結末まで一気に読み終えた。 <「モンスター」 百田尚樹著 幻冬舎文庫>