日出づる国の片隅で。

本の話から日常の話まで

人はダマシ・ダマサレで生きる

静山社文庫ってハリーポッターシリーズを発刊して大儲けして文庫も創刊したみたい。なかなか興味深い本、いっぱい出してる。作者の池田晴彦っていう人も、あの「バカの壁」の養老孟司さんとお友達みたいで、書いてることもなかなか僕と意見が近い。電子体温計のウソとか体脂肪率計のまやかしとか、これまでも胡散臭いと思ってたらやっぱりそうだったんだって。地球温暖化についても、「氷河期へ向かう地球」って本がベストセラーになったのはつい30年ほど前のことで、それから15年して同じ作者が「熱くなる地球」って本を書いたという事実。本当のところはよくわからないのに世界中で騒ぎすぎてるんじゃないか、と。地球温暖化はむしろいいことのほうが多いとも。同感だな。タバコのパッケージに書かれた吸いすぎると健康を損ねますとかの表示についても、それならイクラには「これを食べ過ぎるとメタボリックシンドロームのリスクがさらに高まります」とか書くわけか?、と。すべての食品について摂取しすぎたら健康を害するのは当たり前だもんね。朝日新聞がタバコを叩くがお酒を叩かないのは、お酒の広告が朝日新聞の大きな収入源のひとつだから。吸ってもいいけど所持はダメっていうむちゃくちゃな大麻取締法の矛盾点も。「他人に迷惑をかけない限り、人はバカなことや身体に悪いことをする自由がある」って。ある意味、納得だ。

<「人はダマシ・ダマサレで生きる」 池田晴彦著 静山社文庫>