日出づる国の片隅で。

本の話から日常の話まで

憚りながら

憚りながら

憚りながら
著者:後藤忠政
価格:620円(税込、送料込)
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最近、読みたいなという強い衝動に駆られる本がなかったのだけれど、 久々に興味をそそられて読んだのがこの本だった。 山口組の武闘派組織と呼ばれた後藤組の元組長による半生記。 創価学会との抗争や山一戦争、野村秋介との親交、政財界人との交流など、 興味深い話が満載だった。 肝臓癌がみつかり入国できるはずもない米国で肝臓移植手術を受けられた理由など、 今も真実を語ることができない内容も多々あるのだろうが、読み応えがあった。 それにしても現在の政治家や経済人などの言動より 元ヤクザノの考えや行動のほうがよっぽど立派だと思う。 本著の印税はアジアの障害者施設や孤児院、 そして東日本大震災による復興のために全額寄付される、という。 なんとも男前だ。 <「憚りながら」 後藤忠政著 宝島社文庫