日出づる国の片隅で。

本の話から日常の話まで

旅する力

若き実力者たち、敗れざる者たち、地の漂流者たち、人の砂漠、テロルの決算、一瞬の夏・・・ 高校生の頃から20代前半の時期まで、 僕は著者の本が出版されるや貪るように読んでいた。 そして、深夜特急。 第一便、第二便と読んで、最終の第三便もすぐにでるものと待ち望んでいたが、 待たされること6年。 ようやく発売された第三便の単行本の初版を読んだのは 僕が26歳の時。 大阪南港から沖縄へ向かうフェリーの中だった。 奇しくも著者が深夜特急の旅に出たのが同じ26歳だったということを この本を読んで知った。 若かりし頃の自分とオーバーラップする部分があって 懐かしくもあり一気に読み終った。 それにしても、また、旅に出たくなってきた。 <「旅する力」 沢木耕太郎著 新潮文庫