日出づる国の片隅で。

本の話から日常の話まで

六代目山口組 宮廷革命の勝者

渡辺芳則五代目組長の引退の理由は不明とされるが、当時飛ぶ鳥を落とす勢いの司忍が力ずくで引退に追い込み、2005年8月、自らが六代目を継承したというのがもっぱらの見方だ。同年12月に大阪拘置所に収監されるが、弘道階会時代からの腹心・高山清司を若頭に抜擢するや、高山が辣腕を振るい大幅な若返りを進めるとともに積極的な盃外交を敢行。いまや全暴力団の半分が山口組系という一極集中化を進めている。そして今後、山口組はどこへ向かって行くのか? そもそも矛盾だらけの悪法だと僕は思っていた暴対法の強化により、マフィア的地下潜伏へ向かうのではないか。そっちのほうがタチは悪そうだ。 <「六代目山口組 宮廷革命の勝者」 溝口敦著 竹書房文庫>