日出づる国の片隅で。

本の話から日常の話まで

伝説の剛速球投手君は山口高志を見たか

伝説の剛速球投手君は山口高志を見たか

伝説の剛速球投手君は山口高志を見たか 著者:鎮勝也 価格:1,620円(税込、送料込) 楽天ブックスで詳細を見る

基本的に、文庫本か新書しか買わない。 価格が高いことと携帯するのに不便であるのが理由だ。 しかし、本屋でこの本を見つけてすぐに楽天ブックスで注文した。 単行本を買ったのなんて 村上龍の「愛と幻想のファシズム」か小林信彦の「ぼくたちの好きな戦争」以来か。 少年時代に憧れたプロ野球選手、山口高志。 時速160キロは出ていたと言われる伝説の剛速球投手。 現在の大谷翔平ダルビッシュ有、藤波晋太郎のような長身ではなく、 彼らより30センチも低い169センチの小さな体全身を使って投げ込むその姿は スマートさとはかけ離れた豪快さがあった。 リリーフ、先発、ダブルヘッダー両試合に登板などなど、 現在では考えられない酷使ぶりにも耐えて投げ続けた。 対戦した打者すべてが語るようにその球はホップして浮き上がっていた。 決して長いプロ生活ではなかったが 太く短く、ただ真っすぐストレートを投げ続けた男だった。 <「君は山口高志を見たか」 鎮勝也著 講談社