日出づる国の片隅で。

本の話から日常の話まで

ドキュメント死刑囚増補版

宮崎勤小林薫宅間守金川真大、そして林眞須美。 凶悪犯罪で死刑判決を受けた受刑者たち。 彼らの犯した罪は断じて許されるべきものではないが それでも死刑という極刑については、やはり疑問に思う。 昨今のマスコミ報道による偏ったイメージ形成には大いに疑問も残る。 まして無罪を主張する和歌山毒カレー事件においては 物的証拠が何もない中での死刑判決は果たして正しいものなのだろうか。 罪を憎んで人を憎まず、疑わしきは罰せず。 その精神や、刑事裁判における原則は忘れ去られてしまったのか。 <「ドキュメント死刑囚」 篠田博之著 ちくま文庫