日出づる国の片隅で。

本の話から日常の話まで

北朝鮮・驚愕の教科書

手に入れるのは非常に困難といわれる北朝鮮の教科書。そこに書かれていたのは、偉大なる首領金日成大元帥様、敬愛する領導者金正日将軍様の金父子を絶対化・偶像化・神聖化するための、あきれるばかりの徹底的な内容だ。果たして小学1年生やそこらの年齢で理解することは可能なのだろうか? はたまた日帝野郎や日帝地主野郎、日帝軍人野郎などを登場させての反日教育も半端じゃない。小さな子供が憎っくき日帝警察野郎を襲い、殺害して、奪った拳銃を偉大な首領様に届けるという話を美化して伝えるなんて、常識では考えられない。音楽の教科書も外国の曲は皆無ですべて金父子称賛の歌ばかり。はっきりいってこの国は未だ戦時下なんだなあ、と思わせてくれる。

<「北朝鮮・驚愕の教科書」 宮塚利雄・宮塚寿美子著 文春新書>