日出づる国の片隅で。

本の話から日常の話まで

東條英機 歴史の証言

東京裁判における東條英機の宣誓供述書に基づいて、その背景を説明するという本著。東條英機は確かに頭のいい人間で本人が語っていることに嘘や捏造はなく、その通り読めば中国大陸で日本軍が行った行為はさておき、米英と戦ったあの太平洋戦争は侵略戦争などではなく自衛の戦いであった、と読み取れる。それは後にマッカーサーもが認めていることである。東條はしかし敗戦の責任についてははっきりと自分に責任がありこれを受諾するのみならず真心よりこれを負うことを希望する、と述べている。これぞ日本男児東條英機のイメージがだいぶ変わった。 <「東條英機 歴史の証言」 渡部昇一著 祥伝社黄金文庫